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誕生を祝い、結婚を祝福し、別れを悼む。イランの家族は人生の節目ごとに集まり、食卓を整え、言葉と贈り物で思いを伝えます。いちばん華やかな「ソフレイェ・アグド(結婚の食卓)」を中心に、人生の儀礼をたどります。
地域や家庭によって形はさまざまですが、多くの家庭に共通する流れを紹介します。
生まれた子の耳元で祈りの言葉をささやき、家族で名前を選びます。
はじめての歯、はじめてのノウルーズ、はじめてのヤルダー。家族の行事で小さな成長を祝います。
男性の家族が女性の家を訪ね、両家が顔を合わせます。
美しい食卓「ソフレイェ・アグド」の前で、二人は結婚の誓いを交わします。
親戚や友人を招いた祝宴。音楽、料理、踊りでにぎやかに祝います。
3日目、7日目、40日目、一周忌に人びとが集まり、故人をしのびます。
子どもが生まれると、家族や親戚が次々にお祝いに訪れます。生まれたばかりの子の耳元で祈りの言葉をささやく習わしは、イスラームの伝統によるものです。
名前はペルシアの古い英雄や詩人、宗教上の人物、自然の美しさなどから選ばれます。地方によっては、誕生6日目の夜に家族が集まって名前を披露する「シャベ・シェシュ(6日目の夜)」の習わしも伝わっています。
あなたの名前をペルシア文字で書いてみませんか。
名前をペルシア文字で →
男性が家族とともに花や菓子を持って女性の家を訪ねます。紅茶を出すのは、多くの場合女性本人です。
両家が正式に「はい(バレ)」を確かめ合う集まり。婚礼の日取りや条件を話し合います。
指輪を交わす婚約の宴。ヤルダーやノウルーズには、男性側から贈り物の盆が届けられます。
鏡と燭台、指輪、衣装など、新生活の品々を家族でそろえます。
結婚の儀「アグド」は、床に広げた美しい布「ソフレ」の前で行われます。並べられる品の一つひとつに願いがこめられています。品名にふれてみてください。
誓いの場面では、立会人が女性に「同意しますか」と三度たずねます。一度目と二度目は、周りから「花を摘みに行っています」「ばら水を取りに行っています」と冗談めかした声がかかり、三度目に「両親の許しのもと、はい」と答えるのが習わしです。
アグドのあと(同じ日、または後日)に開かれるのが祝宴「アルースィー」。親戚や友人が大勢集まり、サフランご飯や煮込み料理、菓子がふるまわれます。
祝宴の終わりには、家族や友人が車を連ねて新郎新婦を新居へ送り、クラクションで町中に幸せを知らせることもあります。
祝いの料理(ペルシャ料理)→
モスクなどで追悼の集まりが開かれ、多くの人が弔問に訪れます。
家族や親しい人が墓参りをし、故人をしのびます。
40日目は大切な節目。再び人が集まり、喪の期間がひと区切りとなります。
弔問客には、ハルヴァー(甘い菓子)やナツメヤシ、紅茶がふるまわれます。
近所の人や親戚は料理を差し入れ、遺族が一人にならないよう寄り添います。喪に服す期間、遺族は黒い服を着ることが多くあります。
形は違っても、節目に家族が集まり、食と言葉で思いを伝える点はよく似ています。
誕生の数日後に名前を披露し、家族で祝う習わしは、日本とイランの両方にあります。
両家が正式に婚約を確かめ合う場。贈り物を交わす点も共通しています。
日本は49日、イランは40日。一定の日数で区切りをつけ、故人をしのぶ考え方が重なります。
カードにふれると、意味が現れます。